日本でパンフルートを語るとき、外せない方が数名いらっしゃいます。
なんといってもその筆頭は、小泉文夫氏で、
NHK FM 「世界の民族音楽」(1965 ー 1983)で ルーマニアのナイ(当時、日本ではこうよんだ
)という笛の音楽をとりあげたのです。
後日、著書「呼吸する民族音楽」のなかで
その頃は民族音楽に興味を持つ人は少なかったので、 (中略) 恐る恐る聴取者の反応を気にしながら、ナイの音楽を電波にのせ、「私の趣味を押しつけるわけではありませんが……」と、そのすばらしさを吹聴した時、意外にも多くの方々から共感の御返事をいただき、以来、日増しに愛好家が増え続け、また日本以外の欧米でも流行になりはじめた。
そして、この放送を聴きナイの虜となり、それ以来時間の許すかぎり脚を棒にして動きまわり、
ついに
日本で初めてナイを手にし、初めてのパンフルート演奏会にまでこぎつけた、千葉の永井氏へと続くのです。